2023.01.03
新年のごあいさつ
-perspective of 2023-
旧年中は大変お世話になりました。
おかげさまでポルタメント社は2期目を無事に終え、11月より3期目をスタートすることができました。関わっていただいた全ての皆様に心より感謝申し上げます。
2022年を振り返ってみると、法人設立までの社会人生活をとおして心通じ合った方々と、多くの新しいプロジェクトをスタートすることができた一年でした。
このことは、起業して以来何よりも嬉しいことでした。21年勤めた会社員時代に、この目で見、この耳で聴き、この手を動かして取り組み続けた中で得たすべての経験を、目の前のクライアントのために活かす喜び。ブランドやプロダクトの良さを伝えることはもちろん、広告とブランドを含むコミュニケーションをなめらかにする試みに全力を傾ける日々でした。
長年籍をおいた広告産業での自分の立ち位置を思い起こすと、誰かが作った道の上を、誰かがよしとする評価のものさしで測られながら上手に渡ることを求められる場面は多かったと思います。旧来型の価値観とは別の場所に道を作ろうとしてきた自分には、当然座りのよくない場面も数多くありました。
元を正すこと1996年、当時19歳だった自分の関心をさらったのは「デジタルネットワーク社会がもたらす日常生活の変化と、その引き金となったインターネットの存在意義を問うこと」でした。「人と人をつなぐ何か」のパラダイムが大転換したかのように思われがちなこのテーマについて、あくまでも実務の中で考えを深めました。
結果、変わりゆくものから変わらないものへと自分のフォーカスがしぼられてゆき、情報インフラ革命の根源に位置し続けながらそれをうながす存在でもあり続けた芸術・文化への関与を強めます。同時にそれらがもつ現在的な価値を消費社会の文脈にどうインストールできるのか?、というテーマにとたどり着き、これがポルタメント社創業の根本的な動機となっています。
2022年のプロジェクトを振りかえる時、そんな私のポテンシャルをおそらくは野生的に感じとってご依頼いただいた仕事の一つが完成形を迎えたことへの達成感がありました。「アート・音楽・カルチャーを企業ブランドとなめらかにつなぐポルタメント社」として、本年も企業とブランドに関わっていきたいと考えます。
2023年の弊社活動アスペクトとして、かねてより研究を続けてきた不便益を含む未知なる益(Undiscovered Benefit)を自らの事業設計において実践するアウトドア&フィッシング事業、そしてコロナ禍の先に見えるベニューオリエンテッドなフィールドエクスペリエンスのアップデート(「場」×ブランド事業)、2022年にご縁をいただいたHR(Human Resource)とTechnologyの2領域については引き続きブランド構築を支援する観点からクリエイティブコンサルタントとして並走してまいります。もちろん、原点としてのコミュニケーションプランニングと音楽(あるいは音響)そのものにまつわるプロジェクトも複数進行中です。何らかのインスピレーションを感じていただけましたらご連絡ください。
本年も、皆様にとって健やかな毎日と、深く思考できる平和な時間が途切れないことを祈りつつ、新年のご挨拶とさせていただきます。
ポルタメント株式会社 代表取締役 松井浩太郎
(写真は河口湖オフィス近隣の河口浅間神社遥拝所、“天空の鳥居”にて2023年1月2日撮影)